障がい者のための清掃事業

「SCS埼玉“あいつなぐ”」の取組み

(*SCSとは、スター・クリーン&チャレンジド・サービスの略称)

目的: 障がい者福祉サービス事業所と企業の連携で質の高いクリーン事業での仕事づくりを実現し、工賃向上や就労を目指します。障がい者の就労環境を改善し、働いて幸せになる社会づくりを実現していきます。

『宮崎モデル』で障がい者の工賃アップ~就労へ導きます

宮崎モデルとは?

障がい者に世界レベルのプロフェッショナルな清掃を指導し、B型施設の平均工賃、2~3倍アップと就労も実現した成功例

*使用している洗剤は、カナダ、アメリカ製の安心、安全な除菌洗剤です!

新型コロナウィルス感染問題のダイヤモンドプリンセス号では、

船内の消毒をしてくれる業者を世界中から募集しています。

その業者の条件は、カナダvirox社の洗剤が使えて、除菌清掃ができる会社です。

SCS埼玉は、この世界レベルの除菌洗剤を使用しています。

 

第1回 説明会開催 2018年5月11日

講師  税田和久氏 (株)グローバル・クリーン社長(宮崎県日向市ビルメン会社)

税田和久氏が提唱し、実施している「宮崎モデル」の説明会を開催
就労継続支援B型施設、精神の子を持つ親の会、市会議員、障がい者の保護者の方が参加

宮崎モデル6年間の成果

B型施設利用者さんの工賃が、全国平均の2~3倍にアップし、就労へも導いている
  
宮崎県のB型施設の工賃は、2010年全国 34位→ 2017年7位に上昇

就労継続支援B型施設の工賃(平成30年厚生労働省)
全国平均16,118円  宮崎県19,218円  埼玉県14,530円 

<宮崎県延岡市役所のトイレ清掃現場 はまゆう園> 月~金1階~8階

<宮崎県日向市役所のトイレ清掃現場> 月~金1階~4階を4施設でローテーション

宮崎県 日向市役所

第2回 説明会開催  2019年10月15日

今回は、12月から始まる清掃研修前の説明会を開催
12月から研修に参加するB型施設ほか、特例子会社、一般企業、放課後デイの方と
千葉県や神奈川県の施設の方も参加されました。

一般社団法人グリーンノートでは、
埼玉県でも、税田社長に協力いただき、宮崎モデルを導入し、工賃アップや就労の促進に向けて、清掃指導をしていきます。
埼玉県志木市の(有)村田商会の村田敬吾社長は、税田社長の指導を受けており、一緒に埼玉県の方への指導と日常のフォロ-をしてくださいます。

「世界レベルのプロフェッショナルな清掃」とは、
人の健康(命)を守るすばらしい仕事
1、 感染対策ができるホスピタルグレードの清掃技術
・インフルエンザ、ノロ、エイズ、新型コロナウィルスなどのウィルスを除菌できる
・バイオの力で、24時間、細菌を除菌し続けてくれるため、トイレ特有の臭いも出ない
2、 使用している洗剤が、カナダやアメリカ製の安心、安全なもの(東大病院の手術室でも使用)
3、 トイレ清掃は、ごしごし擦る必要はなく、洗剤を塗りつけるだけで力は必要なし
4、 便器だけでなく、換気扇、壁、ドアノブなど手で触るところすべてを除菌
5、 感染予防ができるため、病院や老人施設、飲食業の清掃も可能
感染症はトイレで感染する確率が高いので、トイレを除菌することで、蔓延もある程度防げる

第1回 清掃研修会 開催  2019年12月17日

B型施設、特例子会社、放課後デイ施設が参加

 2015年国連で採択されたSDGsの考え方の話から
 ~誰ひとり取り残さない持続可能な地域社会へ~

欧米では、80%の人に浸透しているが、日本は20%

宮崎では、~働きづらさを抱えた方たちが活躍できるまちをめざして~
毎年「福祉のまちづくりフォーラム」を開催
  
お客さんが、障がい者を理解していない人が多く、啓蒙活動として行っている
税田社長は、特別支援学校のメンテナンス科にて課外授業も行っている

清掃研修では、宮崎の6年の取組みの話しから始まる
・各事業所がお互いの現場を見学し合う
・表現の仕方ややり方を教え合う
・伝え方が一定になるように、支援員専用のマニュアルもつくった
・マニュアルを持ちより検証の勉強会を行っている
4年目に「環境衛生士資格」研修を行い、支援員が清掃のプロの資格を取っている
 →プロの仕事つくり(意識改革)
 →福祉からの脱却(これができた施設は成功している)
 →民間企業への意識の転換

6年間の成果
・2013年  1事業所(20人)のみ    年間400万円の売上
・2018年  6事業所(70人)に増加   年間3500万円の売上

1億円を目指して頑張っている

       A施設 1200万円 → 工賃 33,000円 
B施設 1100万円 → 工賃 4~5万円

☆障がい者によるプロフェッショナル清掃の仕事のメリット
 1、清掃の仕事は、目の前で結果がすぐ確認できるので、わかりやすい
 2、施設外での請負業務のため、緊張感が必要で、責任感も育つ
3、お客様のところに出かけることで、社会の一員となる使命感を持つ
4、安心、安全な衛生管理を他の人のためにサービス提供する仕事で、
人のためになっているというやりがいを実感して働くことができる

☆プロフェッショナル清掃の仕事の目的
福祉からの脱却!
  ↓
稼ぐ力をつける
“障がい者だからこの料金でいい”ではなく、プロの仕事をして、
やりがいを持って、民間企業と同じ適正価格の売上を上げる

「掃除」と「清掃」の違いは?
 「掃除」とは、ゴミや汚れなど目に見えるものを取り除くこと
 「清掃」とは、ウィルスや雑菌など目に見えないものを取り除くこと
  
臭いが取れるのが、除菌清掃
 
*<ナイチンゲール(看護の神様)の話>
クリミア戦争に従軍し、最初にしたことは、トイレ清掃
死者は傷ではなく、病院内の不衛生による、蔓延する感染症だった
トイレ掃除をやった結果
2月の死亡率 42% →  4月14,5% → 5月5%  に激減した

感染の種類
1、 接触感染  清掃で軽減できる
2、 飛沫感染  5~6mの範囲  特に感染の確率が高いのは1.5m以内
3、 空気感染

飛沫感染や空気感染は、ほこりで移る。目に見えないほこりもある。
トイレの換気扇は菌がたくさん集まるところ→感染しやすい
  ↓
感染予防には、常にほこりのない状態にすることが必要

日本の厚生労働省が出している清掃の基準
 見える汚れを取り、そのあと消毒するよう指導 → 除菌ではない
 日本は除菌のガイドラインなし
 欧米は、清掃と除菌がセット
 アメリカ・カナダは、国が認定した除菌洗剤がある

第2回 清掃研修会 開催  2020年2月17日

汚れの特性を理解                          
ATP検査:汚れの量を量る機械(元々は食品工場のまな板や包丁の汚れを量るため作られた)
  ↓
障がい者に対する偏見を取るために使っている

トイレ特有の臭いは、バイオ洗剤で、壁洗浄をすることで、かなり取れる

・実際に、トイレ清掃を体験
・壁にもかなりの汚れが付着
・ブラックライトで汚れを確認、目に見えない汚れがかなり付着
・除菌用洗剤で除菌清掃、清掃後、トイレ全体の空気が清々しくなる